労働審判情報サイト「労働審判の基本」のハラスメント

ハラスメントとは

会社で働く中で問題となるのが「ハラスメント」です。ハラスメントとは様々な場面で起こる「いじめ」や「嫌がらせ」のことで、他者に対する発言や行為が(本人の意思には関係なく)相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけたりするものです。現代日本では会社内でのハラスメントがかなり問題になっており、うつ病などに罹る人も多くなっています。

ハラスメントは様々な場面で起きていますが、その性格によって細かく分類されます。性的な発言や嫌がらせは「セクシャル・ハラスメント」、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範疇を超えて精神的・肉体的に傷を負わせるものを「パワー・ハラスメント」などと言い、職場ではこうしたハラスメント問題が頻発します。
「モラル・ハラスメント」や「ドクター・ハラスメント」、そして「アルコール・ハラスメント」などもあります。
こうしたハラスメントが原因で精神的・肉体的苦痛を味わったり、職場を休職・退職したりするケースも多く、ハラスメント問題についても労働審判が行われることもあります。

ハラスメント問題の難しさ

ハラスメント問題は通常社員同士で起こる問題であるので、使用者(経営者)を相手取る労働審判はふさわしくないように感じる人もいるかもしれません。しかし、現在使用者に対してセクシャル・ハラスメント対策は義務となっており、具体的な対策を講じる必要があります。
この対策がしっかりできていない場合、使用者は義務違反となり、会社にその措置の不備などを問うことができるのです。

ただし、ハラスメント問題については判断が非常に難しく、簡単には解決しないことも多くなっています。労働審判をしても途中で訴訟に切り替えられたり、初めから審判が行われないことがあります。
労働審判では調停や審判による和解を前提に審判を行いますので、いじめやハラスメントの解決困難な問題は扱わないこともあります。ハラスメント問題においては、証拠が十分であり、問題解決が比較的早く望めそうな場合に労働審判の形が取られることがあります。

ここで、少し注意しておきたいのですが、労働審判の調停の場合、「職場復帰」は難しく、金銭的な解決が一般的です。そのため、「職場復帰」を望む場合には初めから裁判をした方が時間や費用を考えても効率的な場合があります。