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使用者と労働者

日本では多くの人がサラリーマンやOLとして日々働いています。会社という組織に所属し、労働する対価として「給与」を得て生活する人が大半でしょう。
この給与を労働の対価として働く者を一般的に「労働者」と言い、その労働者を使用し、労働者に給与を支払う者を「使用者(経営者)」と言います。

労働者は使用者に雇用される者なので、基本的に使用者よりも立場が弱くなります。これは当然なことなのですが、使用者に反抗すれば給与が下げられてしまったり、最悪の場合は解雇されてしまうこともあるかもしれません。このままでは圧倒的に使用者の立場が上になってしまい、使用者の横暴が許されてしまうことになってしまいます。
そのため、日本国憲法では27条において「労働基本権」を保障しており、その権利を確実に守るために「労働基準法」「労働組合法」「労働関係調節法」という法律(いわゆる労働三法)を制定しています。これは労働者が一方的に不利な状況に立たされないように定められたもので、使用者の横暴は許されないようになっています。

トラブルとその解決

しかし、いくら法整備されていても使用者と労働者の間でのトラブルが全てなくなるわけではありません。法が整備されているとは言っても、労働者の立場はまだまだ弱い場合が多く、その権利がしっかりと守られていないこともあります。
労働基本権を侵害したり、労働三法を遵守しない行為は許されないことですが、不況や就職難などの社会情勢もあり、労働者の権利を守らない「ブラック会社」も日本では問題になってきていますね。

こうした労働に関する紛争は民事訴訟=裁判などで解決することができます。しかし、民事訴訟は時間や手間、費用が多大になり、訴えた側(原告)の負担がかなり大きくなってしまいます。特に労働者個人が会社組織を訴えた場合の負担は重く、勝訴することは難しいとも言われています。

そこで知っておきたいのが「労働審判」という制度です。これは日本の法制度の一つで、使用者と労働者間に生じた紛争の解決を図るために作られたものです。
しかしこの労働審判はまだまだ新しい制度であり、そのメリットや手順などはあまり広く知られていません。そこで、ここではその「労働審判」について、基本的な事項や特徴を見ていきたいと思います。